2015年4月29日、東京都江東区亀戸三丁目に鎮座される神社、「亀戸天神社」に参詣しました。学業成就・合格祈願や、立身出世の御神徳があるといわれています。
4月下旬から行われる「藤まつり」をちょうど見ることができました。
亀戸天神社には境内に心字池と呼ばれる池が広がり、その周りを100株以上ある藤の棚が覆っています。藤まつりではこの藤の花が一斉に咲きみだれ、見る人の心を動かします。
スカイツリーが近く、藤棚からひょっこり伸びています。東京一の藤の名所だそうで、藤の花とスカイツリーを一緒に撮影する方も多く、一眼レフを持ってくる方も沢山いらっしゃいました。
亀戸天神社は、古くは本社にあたる九州大宰府天満宮に対して、東の宰府として「東宰府天満宮」「亀戸宰府天満宮」と称されていましたが、昭和11年に現在の「亀戸天神社」になりました。
天満宮とは菅原道真を祭神とする神社のこと。道真は政治的不遇を被って亡くなった後、平安京で雷などの天災を起こし、雷神となって天に満ちたと伝えられています。亀戸天神社の境内には、5歳の道真が和歌を詠んだ像「五歳管公像」や、道真と牛との縁が深いことから「神牛」の像があります。
美しや 紅の色なる 梅の花 あこが顔にも つけたくぞある
「あこ」とは道真の幼名。庭に咲く紅梅を見て、自分もその花びらで頬を飾りたい…と詠いました。とても微笑ましい詩です。
右の写真は神牛の像。道真が亡くなったときの葬送中、遺体を乗せた車を引く黒牛が動かなくなり、その場所を墓所と定めたと伝えられています。神牛に触れることにより病気を治し、知恵を授かるそうです。
亀戸天神社には「鷽の碑」もあり、1月24,25日には「うそ替え神事」が行われます。
うそ替えは菅原道真を祭神とする神社で行われる神事で、鷽(ウソ)が嘘(うそ)に通じることから、前年にあった災厄・凶事などを嘘とし、本年は吉を招いて開運・出世・幸運となることを祈念します。
本殿の東側には「御嶽神社(みたけじんじゃ)」が建てられています。道真の学問の先生を祀ってあり、火災除・雪除・商売繁盛・開運の神様です。
「弁天社」は境内のちょうど中央あたりにあるお社です。弁天様は福徳福智・芸能成就の神様として信仰されています。
夜は藤の花のライトアップがありました。けして派手なライトアップではないのですが、昼の賑やかな雰囲気とは違い、静寂の中に照らされた幽玄の世界が見られます。
日没からライトアップが始まりますが、露店の片づけがあるので少し遅い時間に行った方がより落ち着いて楽しめるかと思います。ライトアップは0時までやっているそうです。
(取材・文/A.N)