2015年1月10日、今年の商売繁盛を願い、兵庫県西宮市にある「えびす宮総本社 西宮神社」の「十日えびす大祭」に出かけ参拝いたしました。大阪の今宮戎神社とともに有名な西宮神社(えべっさんとしては総本社はこちらだそうです)、9日・10日・11日の参拝客数はおよそ100万人にもなるとのことで、阪神・西宮駅から西宮神社にいたる街全体が人・人・人の波でした。
古事記で描かれる古代の国づくりの舞台は主に西日本であり、えびす伝承も多く残っています。資料によると西宮のえびす様は、古くは茅渟(ちぬの)海(うみ)と云われた大阪湾の、神戸・和田岬の沖より出現された御神像を西宮・鳴尾の漁師がお祀りしていましたが、御神託によりそこから西の、西宮にお遷し祭られたのが起源、と伝えられているそうです。また、えびす様は蛭児の神でもあり、神代の昔、伊邪那岐伊邪那美二柱の大神が久美度に興して生み給いし御子でもあるそうです。西宮神社は全国に約三千ある蛭児大神を祀る神社の総本社です。
10日の早朝、十日えびす大祭が無事終わると、開門神事(かいもんしんじ)福男(ふくおとこ)選びが行われます。これはテレビのニュースなどでよく報道されますね。表大門(おもてだいもん)が開かれ、外で待っていた参拝者は、一番福を目指して230m離れた本殿へ「走り参り」をします。これを「開門神事」といい、西宮えびす独特の行事として、江戸時代頃から自然発生的に起こってきたといわれているそうです。
拝殿の隣の社務所では、福笹や大小様々な御札、えびす様の金像など来福グッズが数多く販売されております。見ているだけでも楽しいですね。どれもご利益がしっかりありそうです。
これほど境内の参拝客が多い中、意外と静かな雰囲気だったのが「沖恵美酒(おきのえびす)神社、通称・荒戎(あらえびす)神社」。えびす様の荒御魂がお祀りされ、勝負事や受験、商売の元気をあやかりたい方などが参拝されるとご利益があるそうです。荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)どちらもお参りされるとよいのでは。